FT-101/401用の外部VFOとして作った VFO-101/401 のインターフェイス● 真空管を使用したトランシーバー FT-101 と FT-401 との接続に
関連した事項を記します。
● FT-401 は、VFO のレベルに問題は無く動きました。
● FT-101 は、外部VFO入力部のインピーダンスが低く内部回路に
内部回路に対策を施すことになりました。
● 周波数ドリフトが無くなりラウンドQSOでのラグチュウが快適に
出来るようになりました。
■FT-401 の外部 VFO 入力回路・EXT VFO 入力回路は、6BA6 の BUFF AMPが入っており内部VFOと
外部VFOがパラに接続されます。
・入力インピーダンスが高い (100数十Ω?) ので十分ドライブできます。
・内部VFO動作時に J7 の RF電圧実測値は、約400mVp-pです。
■FT-101 の外部 VFO 入力回路とその対策・上段は、EXT VFO 入力から送受信MIX や内部 VFO 回路の出力部を
抜き出した回路図です。(トラップなどは省略)
・TX MIXは、トランジスタを使用し RX MIX は FET を使用した
シングルエンド型のミキサです。
・VFO BOX内の出力回路には、合計 3,000pFもの大容量がグランド間に
入っておりインピーダンスが低くなっています。
・外部 VFO は、3,000pFにパラに接続されるので低いインピーダンスで
終端され、レベルが低下するので適正レベルが得られず MIX の変換
ゲインが低下します。
・内部VFO動作時の EXT VFO入力端子の実測電圧は、約380mVp-p です。
・下段は、3,000pFの低インピーダンスによる電圧降下から逃れるため、
小型のリードリレーを使用し EXT VFO を使用時は抵抗をシリーズに
挿入しインピーダンスを上げ対策することにしました。
・RA 22Ωの値を変えることにより FT-401 のレベルに合わせることができ
快適に動作するようになりました。
■FT-101 の VFO BOX・FT-101 本体底面を開け VFO BOXの4箇所のネジを外し、蓋を開けた
状態のVFO 出力端子(ハーメチックシール端子)付近の様子です。
・中央付近
[VFO BOX 出力端子] の黄色い線にリレーの接点を接続します。
■FT-101 の対策に使用するリードリレー・リードリレーは、秋月電子の小型で安価なダイオード内蔵タイプです。
(SS1A05D/DC5V/10mA/サージ電圧吸収用ダイオード内蔵)
・小さくカットした基板に取り付け、スズメッキ線で形を作ります。
・コイルの +5V 端子には、VFO +6V端子から電圧降下させるため
ダイオードを入れましたが無くてもリレーの規格上問題はありません。
■FT-101 の対策回路取付け・リードリレー回路を取付けた VFO BOX 内部です。
・リレーは、蓋の止めネジとの干渉を避けるため斜めに取付けます。
・外した黄色線は、リレーの VFO IN端子に半田付けします。
・回路図の RA 22Ω や電圧降下用のダイオードを取付けます。
・リレーの GND は、シールド板に半田付けします。
・若し元に戻す場合は、黄色線を VFO 出力端子(ハーメチックシール端子)
に接続します。
■外部 VFO のレベルについて・送信出力と外部 VFO のレベルを表す概念図で実測値ではありません。
・先ず内部VFOで、送信機のALC が動作しない出力(例えば50W)に
キャリヤーレベルを調整した後、外部VFO に切替え出力レベルを
合わせると良いでしょう。
・外部 VFO のレベル(MIXへの局発注入レベル)は大きいほど
良いわけではありません。上図のようにMIX の変換ゲインは飽和します。
・MIX への局発注入レベルが大きすぎると、VFO信号に関連する
スプリアスが多くなります。
・この頃の無線機の MIX は、シングルエンド型なので注意が必要です。
この後の無線機には、バランスド型 MIX が使われていくようです。
■雑 感・LC発振式のVFOを使用した旧機種の周波数安定化が出来ました。
・レベル合わせのため50年以上前の無線機(FT-101)を借りて懐かしい
思いで触り、ダミーロードを接続してパイマッチング回路を操作し
パワーをしぼり出す感覚を久しぶりに思い出しました。
・スペアナを接続し、スプリアスなどをチェックしてみましたが
旧規格はクリヤしているようで、バンド毎にLPFを入れると
新規格をクリヤできるものと思われます。
・同じ頃の TS-520 なども同様に外部VFO で周波数の安定化が
図れるものと思います。(要周波数変更:4.900-5.500MHz)
■ご注意・この基板はsoltec41が個人的な興味で作ったものであり、使用の結果を保証
するものではありません。
・RF回路なので使用部品や組立て方で性能が出ない場合があるかも知れません。
・この改造を行なった事により不具合が発生しても自己責任として解決願います。
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